東芝製塩化チオニルリチウム電池（以下、ER電池）の使用推奨期限（製造年月日）を

確認する方法についてご案内致します。

電池に使用推奨期限の記載がない！

　量販店やコンビニなどで販売されている小売用電池（主に乾電池やコイン電池等）には、

　商品パッケージや電池本体に使用推奨期限の年月が記載されています。

　しかし、東芝製塩化チオニルリチウム電池に限らず、

　企業向けに販売されている産業用電池には使用推奨期限の記載がほどんどありません。

　メーカーから直接購入して、すぐに使用する場合は問題ありませんが、

　まとめて購入して社内で保管する場合や、商社や小売店の在庫を購入する場合、

　どのように使用推奨期限を把握すればいいのでしょうか？

製造年月日と使用期限を調べる

　産業用電池の場合、製造年月日と使用期限から使用推奨期限を把握します。

　東芝製ER電池の場合、製品の外箱に製造年月の記載があり、

　使用期限は下記引用の通り製造から10年以内（推奨は1年以内）となっています。

塩化チオニルリチウム電池の貯蔵について

弊社塩化チオニルリチウム電池の使用期間は、10年以内としております。（保証値ではございません。）この期間は、貯蔵期間と実際の放電期間を合わせた期間となっております。製造から10年を超えて使用するような貯蔵期間の設定は避けるようにしてください。また、弊社塩化チオニルリチウム電池の保証期間は1年間です。それを越える貯蔵を行った後の使用については、保証いたしかねますので予めご了承ください。貯蔵期間が長期になればなるほどリチウム表面の皮膜は成長し、電圧低下（Voltage Delay現象）を引き起こします。機器の使用条件（環境、電流値）にもよりますが、この電圧低下によって作動不良を起こす恐れがありますので、長期の貯蔵は推奨いたしません。弊社としては、1年以内に使用開始していただくことを推奨しています。

引用元　東芝ライフスタイル㈱　東芝塩化チオニルリチウム電池技術カタログ平成25年11月

　東芝製ER電池を100個単位（型番末尾PやMEの場合は200個単位）で購入する場合、

　製造年月の記載された外箱に梱包された状態で入手することが多いと考えられますので、

　上記の方法で使用推奨期限を把握することができます。

　しかし、弊社のような商社から小ロットで製品を購入する場合など、

　製造年月の記載された外箱ではない梱包形態で製品を入手することも

　多々あるかと思います。

　次項で、外箱なしでER電池の製造年月日を確認する方法を記載します。

東芝製ER電池は電池本体に製造年月日が記載されています

　東芝製ER電池には、電池本体に製造年月日が印字されています。

　ただ、「2020/12/21」のように日付がそのまま印字されているのではありません。

　ER電池本体には、製品によって3パターンのアルファベット又は数字が印字されており、

　下記対応表で製造年月日を把握することができます。

製造年：（A～Zの26年周期）

製造月：

製造日：

まとめ

• 東芝ER電池は電池本体の印字内容で、製造年月日を確認できる。

• 使用期間は製造から10年以内（推奨は1年以内）。

当記事では、東芝製ER電池の使用推奨期限の確認方法について記載しました。

皆様のお役に立てれば幸いです。

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